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美術家 飯沢康輔のブログです
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旅をする絵
Asia Triennial Manchester
マンチェスターには下見も含めて8日ほど滞在したが、その間、空が晴れ渡るのは一日の内わずかな時間だけ、殆どが曇天と時折降る冷たい雨、もともと雨が多い土地らしくそれが屋内での音楽活動や芸術文化を育む要因だったようだ。
綿などの工業都市としても知られているが、町中に点在するミツバチのシンボルマークから労働が市民の誇りになっているものと見受けられ、個人的に絹産業で経済を支えて来た地元群馬県に重なる気がして親近感を覚えた。わずかな期間だったが人々は温かく落ち着いた性質のように感じられたのはそのせいかも知れない。
マンチェスター大聖堂(Manchester Cathedral)は中世のゴシック様式に見られる垂直構造が大きな特徴になっている。先の大戦でマンチェスターはドイツによる大規模な空襲を受け大聖堂も大きく損傷したが20年に及ぶの修復工事により現在はその爪痕を伺わせるものは殆ど残っていない。だが、一部のステンドグラスなどちょっと違和感を覚えるデザインの新しさはそう言うことなのかと思い当たった。
大聖堂内部は外から見た印象よりずっと広くて高く感じる。長い年月によって蓄積されたかのように漂う空気には厚みがあってよりいっそう荘厳であり、それでいて威圧的ではないのは人々にそれだけ親しまれているからなのかも知れない。
実際この展示をさせてもらえる時点で広く扉が開かれているのは確かで、会期中もパーティ会場になったりチャリティバザーが行われたりと多目的ホールとしての要素も担っているようだが、もしかしたら財政的な事情があるのかと勘ぐったりする。しかし厳粛なるミサも執り行われ敬虔な信者が集い祈る場に居合わせると身が引き締まる思いもした。
もともと観光目的で訪れる人が多い大聖堂の性質からは異質とも言える展示作品を彼らの目がどう捉えていたかは確かめようが無かったが、いぶかりながらも足を止めて見入る人たちの様子を眺めながらこの日本の片田舎に生きる農夫の顔が彼らの前で堂々としていて誇らしく思えた。
設営を終えて町中をぶらつきながら何の気なしに立ち寄った建物の内部があまりにも神々しいので驚く。そこが世界で最も美しい図書館の一つ、マンチェスター大学のジョン・ライランズ図書館だと言うことを後で知った。ふらりと入っただけでも数百年の時間の深淵を覗ける入り口がそこらに開いているのだから、この国から「魔法使い」の物語が生まれても不思議ではないのだろう。
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Asia Triennial Manchester
10/5-21 2018,Manchester
http://www.atm.mmu.ac.uk/




Mediations Biennale Poznań
持って行ったガイドブックでは3ページの扱いでしかなかったポズナンはその割に大きな都市で、ポーランド王国を興した最初の首都としても知られている古都である。現在のポズナンの姿は戦後復元したもので激戦で市街の5割以上が瓦礫になった。この国の復旧復興は町のみならず人々の心を取り戻す忍耐の歳月だったと思うと想像を絶するものがある。
ポーランド関連の本を読むと「蜂起」と言う言葉が頻繁に出てくる。何度、国を奪われても決して諦めることなく国を奪い返そうと立ち上がる人々の姿が歴史の中で繰り返され、その都度「蜂起」する群衆の存在そのものがその言葉に象徴されているのだろう。
ポズナン初日は夕闇迫る中であったためか、第一印象は良くない。灯りが乏しく町は暗い。泊まったホテルの中も真っ暗。道路はやたらと広いのに行き交う人や車は少ないので、まるで戒厳令でも敷かれているかのようなある種の緊張感があった。「とんでもないところに来てしまった」と不安な夜を過ごしたが一夜明け町を歩くと市場や活気ある人々の姿に救われる思いがした。
ポズナン大教会博物館(MUZEUM ARCHIDIECEZJALNE W POZNANIU)が自分の展示場所になると案内され今回はキリスト教関連に縁があるなと思った。4階建ての中規模な博物館内を見学する。時代や作者が不明な展示物が多い。絵画はともかく木彫などは損傷の激しいものもそのまま展示してあって独特の雰囲気が漂っている。戦争で破壊された教会から見つけ出されたものもあるのだろうがその鞭打たれる姿がこの国の歴史と重なる気がした。
ここはポーランドでも最古の博物館の一つらしくコレクションは多岐に渡り、キリスト教美術を始め金銀宝石による貴金属、工芸、テキスタイルから鉄兜や鎧に剣、骨で作ったオブジェなど少々血なまぐさいものもあるようだ。
そう言った展示物で建物内はぎっしり埋め尽くされてどこに設営して良いものか見当もつかない。しばらくまごついていたがそれでも空いているスペースを見つけて合計五点設置し、結果的に各階全てに展示できたのは博物館全体に関われたようで幸運だった。節電のためか見学者がいないと館内を消灯する習慣はどうにもならなかったが。
この会場はポズナンの中心部から少し離れていてメインストリートからも路面電車で15分ほどかかるが滞在した4日間はほぼ歩いて通った。その度に道に迷いながらも新しい路地を発見しては面白がっていた。見知らぬ土地をあてもなく歩くのは楽しくもあるが、ある日、本気で迷子になって4時間さまよった時はさすがに参ったが今となっては良い思い出だ。
ヴァルタ川に映り込むポズナン大聖堂の美しさはいつも目を癒してくれた。
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Mediations Biennale Poznań
VIRTUAL GARDEN game between analogue and virtual reality
10/12-28.2018, Poznań
http://www.mediations.pl/biennale/




ポズナンのあと、ベルリン、フランクフルト、ロンドンと10日ほどの一人旅を終えてマンチェスターに再び戻った。
作品はロール状に丸めて箱の中に納め次の日飛行機で持ち帰る手はず。イベントが多い会場で果たして作品が無事なのか気がかりだったが目立ったダメージは無かった。
剥き出しの状態で紙の作品を展示するのはリスクが大きい。しかしその場の空気や時間を共有し作品も何かを経験して常に動いているものでありたいとも思う。だから多少のシミや汚れが付いていてもお土産程度に考えるようにした。
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by exuok | 2018-10-22 01:53 | アート | Comments(0)
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