皆様、このチラシのこの部分にお気づきでしょうか。
試験管の中に各作家名が書かれた紙片が入っています。これは移住した年代順に並べられていて試験管の間隔は年数の開きを表しています。
この写真をデザインしたのは参加作家の人見将さん。これを見たとき不思議な温かみを覚えました。我々作家は試験管の中で培養されている胞子で、やがては解き放たれる時を待ってるような、そんなイメージが浮かんだからです。見つめているとかすかな囁き声まで聞こえてきそうで芽吹きの春らしいすがすがしい気持にさせられます。
そして、糸井さんのとなりの空きスペースが未来への明るさを示唆しているようにも見てとれますね。これはもう人見さんの人柄と感性の瑞々しさがぎっしり詰まった結晶です。
もうひとつはこれ。
このカリグラフィーは、なんとあの大井田さんの筆によるもの。大井田さんは中之条ビエンナーレの敏腕スタッフとして知られた顔ですが実は書道家としての一面もお持ちでした。
今回は作家と言うより陰の立役者として活躍しております。この書を見た時はみんなで参加を呼びかけた程のインパクト、奥ゆかしい彼女は固辞されたのでせめてチラシにとお願いしたのがこの題字です。
動的で遊び心がイッパイの見ていてワクワクする書体ですね。蠢くような線の流れは人見さんの試験管とリンクして形が生まれてくる可能性を孕んでいるかのようです。オリジナルも会場で展示する予定なのでどうぞお楽しみに。
皆様、チラシを手にした時は改めてじっくり見て下さい。これも一つの作品です。
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