小正月に五穀豊穣を願う行事でまゆ玉飾りに用いられる、あの木。ここ中之条では「みずぶさ」と呼ばれていますが、よくよく調べると「ミズキ・水木」と言うミズキ科ミズキ属の落葉高木でした。芽吹きの時によく水を吸い上げるため、「水の木」と名付けられたとか。火災除けのまじないとして「ミズキ」を茅葺き家屋の棟木に括り付ける風習が、古くから残っていると聞きます。今まで気を止める事なく見過ごしていましたが、改めて見上げてみるとスーッと伸びやかで、気持ちの良い佇まい。「水の木」だけに枝を焦がす事なく、まゆ玉を焼くのに適しているのかも知れませんね。縁起木として、また公園樹としても広く利用されています。白い花がきれい。
枝先が赤いのが特徴。枝の分かれ方が滑らかで、軽やかなリズムが隠されているかのようです。
村の人が伐って下さいました。村ではこの木を何に使うのか尋ねると「何にもならねえっ」て言われました。この地区ではまゆ玉飾りにも使わないようです。地域によって色々ですね。
樹皮はきめ細かく、スベスベしています。切り口から水が滴るかと思ったけど、そんな事はありませんでした。
枝が柔らかく撓る所が、まゆ玉飾りに具合が良いようです。これ、他に何かにならないかなぁ。