11月を過ぎると、群馬県ではこんにゃくの収穫が一斉に始ります。実は群馬県のこんにゃく生産量は全国90%のシェアを持ち、積極的にこんにゃくを食す国民は日本人ぐらいなので、そのまま世界第一位の産地でもある訳です。つまり群馬は世界に誇るこんにゃく王国だったのだ!!! って知ってますよね。
榛名山、赤城山を遠く眺める、吾妻郡高山村でこんにゃく芋の収穫バイトの日々を送りました。(腰イタ…)
グローッ!!! 初めて見る掘りたてのこんにゃく芋に衝撃を受けた。まるで触手、「遊星からの物体X」を連想。
触手みたいに伸びているのは、生子(きご)と呼ばれる、こんにゃく芋の芽です。これを春に作付けすると、新しいこんにゃくの種芋ができるのです。
これが2年目の種芋(種玉)です。
生子からできた種芋を春に植えては、秋に収穫し冬の間、8℃~13℃に保たれた貯蔵庫で保存、また春に植える。これを3年繰り返し、ようやく売り玉として出荷されます。なんとも根気のいる作業。
これが3年目の売り玉。ずっしりとかなり重い。「赤城大玉」というブランド名のこんにゃく。他にも「榛名黒」「妙義豊か」「三山優り」など山にちなんだネーミングが主流のようです。
ところ変わって、下仁田町のこんにゃく工場。各地で収穫されたこんにゃく芋は乾燥工場に搬送され、洗浄の後、加工されます。この季節、工場はどこもフル回転。
スライスされたこんにゃくを105℃で火力乾燥後、製粉して貯蔵します。粉になったこんにゃくは殆ど劣化しないそうなので、品質長持ち、いつでも新鮮なこんにゃくが楽しめます。その他、この時期ならではの、採れたての芋を生のまま加工した、生こんにゃくもありますよ〜。
収穫が終わって畑もホッと一息、恵みをもたらす来春まで一眠りです。
今、日本の農業は危機的な状況に置かれようとしています。経済危機の打開も大切ですが、単純にこの風景が失われないことを願うのは、贅沢なのでしょうか。人と土地と繰り返される季節が育む絆、これを失っては国そのものがバラバラになってしまいます。どうかもう一度、この国を支えてきた原風景に目を向けてくれることを祈ります。
収穫終わって、お互いの健康と幸せを祝してバーベキュウ大会。毎年、みんな一緒に歳を取る、ステキですね。マツイさんご夫妻、アキヨさん、ミヨコさん、ウンノさん、ミヤザキさん、ママさん、セイリさん、そして大おじぃさん、お世話になりました。また来秋、ひとつ歳を取って会いましょう。お元気で。
思いがけなく、生こんにゃくをいただく機会に恵まれました。伊参映画祭のトシコさん特製生コン田楽風、つぶつぶ感とぷるぷる感がたまりません。のどを通過する時、走馬灯のようによぎる収穫の風景、う〜む味わい深すぎ!!!